#2 【死神お断り】"死亡"からできる限り自由になる方法を死因統計から考察してみた

※2019年6月15日更新

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僕は、子供の頃から死を意識していました。

「よくわからないけれど、自分はいつか消えるらしい。」

うまく想像すらできなくて、ひたすら恐怖していたのをよく憶えています。

「死」という未来から自由になれたらどんなに良いだろう…と。

 

今回はそんな、僕と同じ悩みを持っているあなたのための記事です。

  • まだやりたいこと沢山あるし、老衰以外で死ぬ確率を下げたい
  • 不老不死の技術が完成するまで生きてたい

 

死があるからこそ生きられるとも言いますが、自分が消えてしまうのはできれば避けたいです。

 

でも、「死後の世界が〜〜」とか「とりま神に祈れ」では頼りなさすぎる。

ということで、

結局どうやったら現実的に長生きできんの?

というのを、厚生労働省の人口動態統計(平成29年度版)や、世界がん研究基金のデータから考察してみました。

 

 

〈目次〉

  1. データから見る「死因の割合」
  2. 日本3大死因についてガチで対策してみた

 

 

 

男女別に死因となる確率が高いものを分析して、それをできるだけ回避する方法までを科学的に考察します。

常識の範囲内でアンデッドになる方法を、一緒に探してみましょう。

 

 

 

データから見る「死因の割合」

まずは、男女別で死因のデータをみていきます。

日本人が死ぬ理由として多くを占めているものを回避できれば、死ぬ確率は必然的に下がるはずです。

 

 

平成29年度 【男性】の死因(割合)

1位 腫瘍(31.9%)

2位 心疾患(13.9%)

3位 脳血管疾患(7.7%)

4位 肺炎(7.7%)

5位 老衰(3.7%)

6位 不慮の事故(3.3%)

7位 誤嚥性肺炎(食べ物が気管に入ったりして起きる肺炎)(2.9%)

8位 慢性閉塞性肺疾患(2.2%)

9位 自殺(2.1%)

10位 腎不全(1.8%)

 

圧倒的に多いのが【腫瘍】による死亡ですね。

続いて【血管系の疾患】や【肺炎系】の死因が多いとわかります。

 

 

 

平成29年度 【女性】の死因(割合)

1位 腫瘍(23.5%) 
2位 心疾患(16.7%)
3位 老衰(11.6%)
4位 脳血管疾患(8.7%)
5位 肺炎(6.7%)
6位 不慮の事故(2.7%)
7位 誤嚥性肺炎(2.4%)
8位 腎不全(1.9%)
9位 血管性等の認知症(1.9%)
10位 アルツハイマー病(1.7%)

 

こちらも死因1位は【腫瘍】によるものでした。

やはり同じく【血管系の疾患】や【肺炎系】の死因が続いています。

老衰の割合がかなり多いのは、男性の僕としては羨ましい限りですな。

 

厚生労働省「性別にみた死因順位」

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/kakutei17/dl/10_h6.pdf

 

 

男女を通して見ても、上位の死因は共通していることが多いとわかりました。

また、母体は少ないものの、女性の場合は男性に比べて認知症アルツハイマー病で死亡する割合が高いようです。

 

 

考察のしかた

全部考察していくときりがないので、3つのカテゴリに分けます。

  • 圧倒的1位の【腫瘍】
  • 共通する2位【心疾患】
  • 老衰を除いて共通3位の【脳血管疾患】

これらについて考察していきます。

やはり、上位はほとんどが病気なんですね…。

これだけで日本人の死因のうち50%くらいをカバーできます!

 

 

 

日本3大死因についてガチで対策してみた

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さっそく、現実的な対策を探してみます。

まずは【腫瘍】になる確率を減らす方法について。

 

 

死因1位の【腫瘍】になる確率を下げる研究

腫瘍とは、いわゆる【がん】のこと。

日本人の死因の多くはがんによるもので、一般的にも恐ろしい病気として有名です。

 

世界がん研究基金は、「がんになる要素とがんの予防になる要素」をまとめてくれています。

 

大量にあったので、とくに効果が確実な要素についてだけピックアップしました。

 

 

がんになるリスクを下げるのがほぼ確実
  • ウォーキング
  • その他運動

 

 

がんになるリスクを上げるのがほぼ確実
  • 体脂肪が多い(成人)
  • アルコール
  • 高身長
  • ヒ素入り飲料水
  • ベータカロチンサプリの過剰摂取
  • 加工肉
  • デジタル機器の使いすぎ(子供)
  • 清涼飲料水(砂糖入り)

 

 

確実にリスクを下げる要素は少ないのに、確実にリスクを上げる要素はたくさんありました…

 

高身長とかはどうしようもないですが、肥満やお酒の飲み過ぎには注意したいところです。

加工肉と清涼飲料水もなるべく食べないほうがいいですね。

 

世界がん研究基金 "What causes and what protects against cancer?"

Judging the evidence on cancer prevention

 

 

 

死因2位の【心疾患】、3位の【脳血管疾患】になる確率を下げる研究

この2つをまとめたのには理由があります。

 

【心疾患】とは、主にこれらの症状。

(どちらも動脈硬化が大きな原因となっています。)

 

 

【脳血管疾患】とは、主にこれらの症状。

(脳血管疾患の中でも60%以上が【脳梗塞】であり、動脈硬化が原因です。)

 

 

……つまり?

 

これらの死因を回避する一番コスパの良い方法は、【動脈硬化を回避すること】だと言えそう。

 

 

ちなみに、人間の血管は細いところから詰まっていきます。

  1. 海綿体(男性器など)の動脈(1-2mm)
  2. 心臓の冠動脈(3-4mm)
  3. 脳動脈(5-7mm)

 

海綿体はさておき、心臓と脳の血管の太さが、そのまま統計データの死因割合の並び(2位が心疾患、3位が脳血管疾患)と対応しています。

 

やはり、効率よく動脈硬化を避けることが、死亡のリスク低減に大きく影響しそうです。

 

どうやら、血管を萎縮させないことに人生を捧げる価値はありそう。

 

 

探してみると、心疾患の原因を調べてくれた研究があったので、これを参考にして考察します。

少し古いですが、女性約32000人を対象にして心疾患の原因を調査した研究です。

 

 

主な心疾患の原因
  • 運動不足
  • タバコ
  • 空気汚染
  • 食事の果物不足
  • アルコールの飲み過ぎ
  • 過体重(太り過ぎ)
  • 高血圧
  • 高血糖(安静時)
  • 低体重(子供時代)

 

この中でも特にこの2つがヤバいとのこと。

  • タバコ
  • 運動不足

 

タバコが血管を収縮させて血流悪くするってのは有名な話ですが、運動不足もヤバいんですね。

 

この調査によれば、ウォーキングくらいでもいいので毎日20分くらいは運動を行ったほうがいいとのこと。

これで心疾患リスクが15%くらい下がるぽいので、コスパはかなり良いです。

 

心肺機能を高めるという意味でも、運動は必須ですね。

 

クイーンズランド大学の研究 "Comparing population attributable risks for heart disease across the adult lifespan in women"

Comparing population attributable risks for heart disease across the adult lifespan in women | British Journal of Sports Medicine

 

 

 

まとめ

どうやら、【人間が長生きするには運動するしかない】ということが言えそうです。

比べてみると、3大死因にはその原因、予防とも共通する要素がたくさんあったので、それに気をつけるだけで大幅に死ぬ確率を下げられるでしょう。

 

ところで、やはりデータを見ても、日本はとても安全な国のようです。

殺人や事故で死ぬのを怖がるよりも、腫瘍や動脈硬化の対策をしたほうが確実に長生きできそうですね。

 

コントロールできないことを恐れてるヒマがあったら、コントロールできることから改善しましょう。

 

僕も今後は、腫瘍対策と動脈硬化対策をガッツリ実践していこうと思います。

 

それでは〜